それは、雪ふらぬ夜のこと。納会の帰りに終電から降りたところから始まりました。
 借りた舞Himeの漫画を読むことで、超満員の終電を我慢した自分は家路に着いていた。パンチラ満載の漫画を車内で読んでたり、空腹感を満たすためアイスを食いながら歩いてたの省くとして、玄関に帰りついたわけですよ。
 鍵を回し、ドアを開ければ我が家のはず……。


 ガキッ。


 ナンデドアガ、アカナイノ?
 それは、チェーンかけたお馬鹿さんがいるから♪

 とりあえず、インターホンを五分間鳴らすも反応なし。草木も眠る丑三つ時だから、皆熟睡してるのでしょう。
 動く気力も無いし、窓ガラス叩き割るわけにもいかないので、その場で夜明かしを決意。我には秘密兵器もあることだし。


 センチメンタルジャーニーの七瀬優の回を入れたPSP♪

 エンデイングを見る頃には、薄手のスーツだった自分はすっかり冷えてきました。このままなら、七瀬優嬢に別世界で逢えそうです。
 脳裏によぎるのは、ゲーム本編で1人のエンデイングを迎えるために11人を降る愉快な顛末。ヒロインからの無言電話の嵐があろのは、センチメンタルグラフティぐらいでしょう。


 ……電話?

 かくて、自分は家に電話をかけ親を起こし家に入れたのでした。

 ちなみに兄のことを忘れ、全ての鍵をかけてくれたのは妹一号でした。どうしてやりましょう?